フィブリノイド壊死の何が壊死しているのか?

fibrinoid

以前、ここで6種類のネクロシスについてお話しましたね。 フィブリノイド壊死の1つは、ある種の例外で、まるでネクロシスの主要なタイプのリストの最後に加えられています(Robbinsはそれを「特別な」タイプのネクロシスと呼んでいます)。 そのメカニズムについても通常は議論されません。したがって、ここでの質問は、おそらく多くの学生の頭の中にあるものでしょう

Q. どのタイプの壊死でも、何らかの細胞が死んでいくのはわかるのですが、Ag/Ab複合体だけが形成されてフィブリンに付着して厚みを生じるので、フィブリノイド壊死が含まれる理由がわかりません…このプロセスでは一体何が死ぬのでしょうか?

A. 本題に入りますが、フィブリノイド壊死の場合、壊死しているのは血管壁です。

病理学の初めの頃、過敏反応の話をしたときに、免疫複合体を介した過敏反応(Ⅲ型過敏反応と言います)の話を漠然と覚えているかもしれませんね。 免疫複合体は循環して、組織でも血管壁でも好きなところに沈着します

ここで起こっているのはそのようなことです。 何らかの理由で、体は抗原抗体複合体を形成し、その複合体は血管壁に付着する。 しかし、それだけでそこに留まっているわけではなく、炎症細胞を引き寄せ、補体を活性化させるのです。 この炎症が大きなダメージとなり、最終的には血管壁が壊死してしまうのです。 上の画像で、ピンク色の、にじんだ、炎症を起こした血管壁を見てください。

名前の「フィブリノイド」の部分は、この種の壊死のメカニズムにおいてフィブリンが中心的な役割を果たすことを意味しているようです。 しかし、そうではありません。 確かにフィブリンは存在しますが、主役は免疫複合体とそれが引き起こすすべての炎症です。

名前の由来は、血管壁が明るいピンク色のにごりに見えることです(これは壊死組織と免疫複合体、その他この反応で蓄積されるものすべてによるもの)。 フィブリンがたくさん存在するように見えるので(フィブリンは組織の中にたくさんあると明るいピンク色になります)、このタイプの壊死は “フィブリノイド” と呼ばれるようになりました。 あまりいい名前ではないかもしれませんが、まあ、そういうことです

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