フランク・サイン:早期老化の指標?

フランク徴候(斜めの耳たぶのしわ)は、耳介から耳介の後端まで伸びる耳の皮膚標識である。 フランク徴候と動脈硬化や冠動脈疾患との正の相関はよく知られている。 最近では、早期老化や真皮および血管の弾性線維の損失と関連していることが示されている。 また、様々な研究により、加齢に伴い頸動脈内膜厚(IMT)が増加し、頸動脈の弾力性が失われることが示されています。 年齢に対する頸動脈IMTの上昇は、血管年齢の上昇と早期老化を示唆する。
我々は、臨床的な心血管症状のない患者で、検査でFrankの徴候があり、年齢に対して頸動脈IMTが上昇していることが判明し、早期血管老化を示唆するとともにFrankの徴候が早期老化と関連している事例を発表する
50歳のアジア系インド人が定期健診で来院されました。 彼は無症状であったが、時々めまいと “black out “のエピソードを訴えた。 安静時や労作時の胸痛や息切れの訴えは否定的であった。 過去20年間タバコを吸っていたが、心血管疾患の既往歴や家族歴はない。 身体所見では、図1に示すように両側耳たぶに斜めの皺があることが判明した。 血圧は130/80mmHgであった。 血液検査ではLDL180mg/dlの高コレステロール血症が認められた。 心電図は正常であった。 両側頸動脈Bモード超音波検査では、右総頸動脈のIMTが1.2mmであり(図2)、この年齢での正常頸動脈IMTは0.56mm〜0.71mmであった。 このことから、この患者は血管年齢が上昇しており(1976年以降70歳未満)、Frank徴候と早期老化および真皮と血管の弾性線維の喪失との相関を支持するものであることが明らかになりました。 図1:耳たぶの斜めのしわ

図2:頸動脈超音波検査による頸動脈内膜厚(IMT)の増加
(年齢の正常IMT = 0.56 mm~0.71 mm)


図1頸部超音波検査(IMT)

図2頸部の内径の増加

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